王毅利権に負けた石破政権 マカオの悪夢は必ず日本へ 前編


中国に対する入国条件の緩和は前々から出ていた。
それにしても、完全に王毅にやられたとしか言い様の無い内容が発表された。


そのうちやるだろうとは思っていたが、そもそもこの入国規制の原点を考える必要がある。

コロナの前、日本人が中国に入国する際にノービザで入れる期間は二週間だった。
これで出張ベースや旅行は大体こなせたし、少し日数の足りないケースの場合はL VISAも申請すればすぐに取れた。

一方で同時期に中国人が日本に来る場合、それ相応のハードルがあった。
コロナでそれらが一旦、崩れたのは仕方が無い。それは日中に限った話では無いので。

問題はコロナ禍後だ。

中国は日本に対して扉を閉じたままだった。
それに対して経団連は何とかしてくれと中国に懇願していた。
しかしその一方で経団連の主要メンバー企業が中国撤退を次々に表明、或いは実行している。
ここに一つの矛盾を感じる。

一方で民間は違った。
このまま相互交流、それは一般的には商用や旅行を指すが、このまま無くてもイイよ、と言う空気感が蔓延していた。
それは邦人に限らないスパイ容疑での逮捕・勾留や、中国の他国での違法な警察活動に転売ヤー、さらには日本での不法滞在者による違法風俗店に、日本に来てすぐの生活保護申請など、明らかに起こってはならない事が起こりまくっていて、中国人に対する感情は悪化の一途を辿っているからである。

そこへ起きたのが、処理水問題にイチャモンを付け十都県にわたる海産物の中国への輸入禁止措置だった。
福島の処理水の海洋放出に抗議し、福島・宮城・茨城・栃木・群馬・埼玉・千葉・東京・長野・新潟からの以下の産品の輸入を禁止にした。
  1. 水産物(生きている、冷凍、冷蔵、乾燥、またはその他の方法で保存されたすべての水産物)
  2. 海塩
  3. 海藻(加工品を含む)
*農林水産省のHPより

海産物を指定しているのに海の無い栃木・群馬・埼玉に加え、処理水を放出する太平洋側とは正反対の新潟県を入れたり、潮の流れを考えれば東北の最北端である青森が入っていなかったり、北海道の道東エリアは大丈夫なのね?と、非科学的かつ地理的にも明らかにおかしな判断を大国が決めた。

ちょうどこの時期ある問題があり、解決を頼まれた件があった。
日本の水産物加工会社が加工した乾燥わかめの成分に問題が検出され、マカオの税関が輸入の差し止めを行った。しかしそのワカメの原産が中国と言う、もうM-1でグランプリを獲れるレベルの冗談の様な事態が続いた。

一方で日本は?と言うと、それまでの「中国人が来ないとインバウンドが成り立たない」と言う根拠の無い伝説が打ち破られる事態が起こっていた。

それは思いがけず円安が作用し、欧米人や東南アジアの観光客が急増し、日本政府が目標としてた数字を安易と突破し、今では逆にその観光公害に悩まされる事態にまでなっている。
これは思いもかけない東京オリンピックの副次的効果だった可能性も否定できず、そう言う意味では些か運が良かったとも言える。

2011年 マカオから粉ミルクが消えた日


マカオは東西南北併せても、せいぜい東京の新宿区程度の面積しかない小国です。中国の自治区とは言え、独自通貨を持ち、中国や香港から入って来るにしてもイミグレーションがあります。
人口はたったの65万人しかおりません。

2010年の秋に中国で毒入り粉ミルク事件が発生。
そのニュースの衝撃が冷めやらぬタイミングで、マカオの薬局やスーパーから粉ミルクのみならず紙オムツなどが瞬時に消えた。

当時、うちも赤ちゃんがいましたから弱り果て、
「あっちのスーパーにあった」
「マカオへ旅行に行くから粉ミルク、持って行こうか?」
と、とにかく入手するのに必死だった記憶があります。
そして確か政府が緊急の輸入措置を発令した記憶があります。

なぜ中国の、それも山西省と言うど田舎で発生した事件が、マカオで誕生した新しい生命を危機に追い込んだのか?
それは中国人の【転売ヤー・ネットワーク】の存在に他なりません。

この頃からマカオの薬局・スーパーで一部の薬品や食品が消え、不動産の異常な高騰が始まり、と明らかに市民生活が脅かされ始めました。

これらがどの様に発生していったのか、当時の記録や資料を見ながら後編で詳しくお伝えします。

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