このところの中国情勢 前編


このところイベント続きで取材が重なり時間が取れない。週に2本づつあるようなペース。とにかくベルトコンベアの様に書いて出すのが先で、中身をじっくり見ている時間すら無い状態。まだあと3本が書けていない。

さてそう言いながらも、横目でチラチラとニュースや情報、送られてくるメッセージを見ていると、「そろそろヤバイなぁ」と言う実感がヒシヒシと湧いて来る。

就中、中国問題。
これは日本にいる方と、こちらで垣根越しで中国を見ているのとは根本的に見える風景・伝わる話しは異なると思う。

そこで今、中国がどの状況にあるのか?と言う事を分析したいと思う。

一般的によく知られている文革。
戦争の終結→内戦→文革→その後の復興くらいはぼんやりと分かると思う。
しかしその手前にもっと根本的かつ重大な史実があった事を日本人は見落とし勝ちだ。

そこで以前書いたこれをぜひ読んでもらいたい。

ここには文革に至った経緯や、なぜその後、中国は奇跡的な復興を遂げ未曾有の発展をし経済大国に上り詰めたのか?
そしてなぜ〝カネ〟が無くなったのか?までの大国の栄枯盛衰が大雑把に書かれている。

「歴史は繰り返す」と言うが、では今現在の時点でその繰り返す歴史のどのポイントにいるのか?を冷静に分析する事が大事である。

いまの中国はロシアと蜜月時代にある。
過去、歴史的に同じ事があり、かつて終戦後、旧ソ連と蜜月時代にあった。
「英国やアメリカを追い落とす!」と鼻息荒く立ち上がった。
この頃、中国はソ連との合弁で北京に工業団地を作る。
因みにこの時に旧ソ連によって中国に作られた会社の一つが河野太郎のあの日本端子の合弁相手である。
日本国にとってなんとも罪深い歴史であろうかと思う。

さてその後、旧ソ連と中国は別れる。
別れるどころかその後旧ソ連は中国にミサイルを向けるようになり、中国人民は防空壕を作ってそれに備えると言う関係にまでなる。

創価学会を発展させた故・池田大作氏の著書「人間革命」には中国を初訪問した際の描写が克明に描かれている。
防空壕を作り、常に旧ソ連からのミサイル攻撃に怯える人民を憐れみ、当時の時の首相であったコスイギンに戦争をする意思の有無を聞くと言うシーンである。

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もちろんこの部分を否定するつもりは無い。
無いがその行為が本当に正しかったのか?と検証する事は必要だと思う。盲目に「池田先生は間違えていない!」と言い切るのは危険過ぎる。事実、ジャーナリスト田原総一朗氏に「言論問題の対応は間違えだった」と語っている記録がある。

話を戻すが、ちょうど今、ロシアのプーチンと北朝鮮の金正恩の蜜月の様子がこれまた連日報道されている。


しかし国と国とのお付き合いは、自国の利益とご都合主義の綱引きだ。
共産国や社会主義国のそれは自由主義・民主主義国のそれより数千倍強い。
いや、強くなければそもそも共産国や社会主義国にはなっていない。

そう考えるとこの恋愛劇は「いずれ破綻する終わりの始まり」でしか無い。

現在の中国全土を覆う不況の原因は何か?
自分はこれを「政治不況」だと断言する。
その詳細の説明はまた別の機会を作る。

さて中国は過去に旧ソ連と別れた後の大躍進時代に致命的な大ミステイクを起こす。
何よりも「鉄!」と考え、鍋釜かき集めて田んぼの中に即席の高炉を作り鉄を作り失敗した。農家も廃業し鉄を作っていた為、その後、未曾有の食糧難に陥り、人肉を食べると言う事態にまでなる。これは歴史の事実である。

この失敗を隠す為に文革が始まった。

歴史の流れはここまでとして、ここで現在を鑑みて、今にこれらの歴史を置き換えるとどうなるのであろうか?

あくまでも私見であるが、大躍進時代の「鉄」は「不動産」と「EV」に置き換えられるのでは無いだろうか?
既に中国でのEV車の販売は補助金塗れで成立していたし、それどころか現在ではトレードインまで始まっている。


日本のジャーナリストはこの事をどうして追求しないのかさっぱりわからない。

トレードインは中国の過剰生産処理の得意技で、ある程度、距離を乗ったクルマを新車で無料に変えると言う手法である。
   
全く舐めた話しである。

日本で販売されているATTO 3は450万円からだと言う。
トレードイン扱いされていると言うことは二台で一台分の金額であるから225万円でしょうよ?となる。
「引き取った中古が売れるでしょう!」
と言い出す向きもあるだろうが、それは電動車の中古の売買を知らなさ過ぎる。


225万円のクルマを450万円で売るんだもの。
笑いは止まらないでしょう。

一方での中国国内での状況は?と言ったら周知の通りである。
マスコミはなぜ一言、BYDの取材時に「中国ではトレードインされちゃってますよね?」と聞けない?
納車した新車がキーホールが合わずに交換する様なクオリティである。

クルマでさえこの有様である。

不動産に至っては目も当てられない状況にあり、賃貸のオフィスでさえ一等地であってもコロナ前の1/6にまで落としてなお空室が続く。

話しが長くなったので、続きは後日、後編で。

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