Premium mass room at Raffles records much higher average wager per player: Citigroup |
今朝のこの一発目のニュースで目が覚めた。
Investment bank Citigroup notes Galaxy Macau Phase 3 has a “solid debut” of its premium mass room, recording a 52 percent higher average wager per player than pre-COVID levels.
— Asia Gaming Brief (@agbrief) July 18, 2023
Investment bank Citigroup notes Galaxy Macau Phase 3 has a “solid debut” of its premium mass room, recording a 52 percent higher average wager per player than pre-COVID levels.投資銀行であるシティグループは、ギャラクシーマカオのフェーズ3ではプレミアムマスルーム(いわゆるVIPルーム)が堅実なスタート切り、プレイヤー1人あたりの平均賭け金が新型コロナウイルス以前のレベルより52パーセント高いことを記録したと指摘している。
記事を見ると、
第3期のラッフルズ ホテルは現在、選ばれたゲストのみが利用可能ですが(8 月16日にソフトオープン予定)、シティグループのアナリストは、その新しいプレミアム・マス・ルーム「ホライズン」がすでにかなりのボリュームを集めております。さらに重要なのは「ギャラクシーマカオ内の他のプレミアム・マス・ルームと競合しているようには見えません。」
この調査は、Galaxy Macau Phase 3 Horizon Room がすでに「市場の多くのグレードAプレーヤーにアピールしている」ことを示唆しています。なぜなら、調査チームは調査時点で、Horizonで合計 1,534,000 香港ドル (約 20 万ドル) を賭けた56人のプレイヤーをカウントしていたからです。
63のバカラテーブル(すべてディーラーがオープン) のミニマムベットの平均は4,365 香港ドル (約77,500円) で、この数字は2019年7月と比較して73 パーセント増加しました。当時ホライズン ルームは、以前ギャラクシーマカオフェーズ2にあり、バカラテーブルは30台のみでした。
63テーブルのうち35のテーブルがプレイ中で、プレーヤーは平均して、平均最小ベットの 6 倍以上(つまり日本円にして46万5千円以上を最低ラインとして)を賭けていました。シティグループはホライズンで合計5頭のクジラ(カジノで大金を賭ける人を指すスラング)を目撃した。その定義によれば、クジラは1ゲームあたり100,000 香港ドル (約175万円) 以上を賭けるプレイヤーを指します。
同時にチームは、ギャラクシー・マカオのもう一つのプレミアムマスルームであるパビリオンルームで2頭のクジラを発見した。チームは「ホライズンのオープンによって、同じ施設内の他のプレミアムマスルームが客の奪い合いをすることはないようだ」と考えています。
先に結論から言うと、このシティグループのリポートは切り取りも甚だしいと言えます。結果、フェイクなニュースへと引導しそうです。
まずこのプレミアムマスルームが何を意味しているのか?を考えないとなりません。これは明確にVIPルームであり、事実上のジャンケットの部屋です。つまりジャンケットのビジネスが事実上潰されたので、ある意味、言い方を変えてこの様に表記しております。
かつてジャンケット(VIPルーム)の売上はマカオ全体のカジノの40%を占めておりました。現在、マカオのカジノがどうなっているのか?は前回書いた通りで、コロナ前の2019年の57%程となっております。
「ジャンケットが40%を占めていて、現在が60%まで回復しているんなら、ジャンケットの客を除く平場の客は正常に戻っているじゃないか?」と聞こえてきそうですが、そうでは無いのです。
実際に平場の最低ベッド(掛け金)は2019年時と比較すると10倍近く上がっております。つまり平場の売り上げが2019年比の60%で、尚且つ最低ベッドが10倍になっているのであれば、実質は平場の客は1/10に減っていると言う事です。
またホテルの稼働率が好調と言うニュースもあります。しかしGW期間で1,300HKD(約23,000円)ですよ?もちろん23,000円と聞けば「まぁまぁの数字ですから順調ではないか?」と思うでしょう。
ところが現地の通貨を使う人はいちいち円安の日本円に換算しません。言うなれば1,300HKDはこちらで言う13,000円ですよ。ほとんどがセミスイートを標榜するマカオのIRのホテルです。それがGW期間に13,000円と言う東横インも土下座級に低価格で売っての結果がこれ。
ケチをつける訳ではないが、前年比44.6pt上昇って、前年ロックダウンしていましたやん?そこと比較するの?で、78.9%の稼働率っていかにもですが、ケチな中国人はマカオで遊び、宿泊は安い珠海に泊まると言うパターンが、マカオのホテルの大幅値下げでホテルが埋まった、と。現実はこうなんです。だからいま提携しているホテルの担当者が「数字いじりの遊びをやってる」と吐き捨てる様に言っていた事と重なります。
またこうやってお客さんを安い価格で集めての利益は?と言うと、100人必要な現場に80人しか雇用しないで利益を生み出している。これを現場の人たちは怒っている訳ですよ。「早急にやり過ぎる」と。こんなのは一時凌ぎで続きませんって。
うちのアパートを担当してくれている不動産屋さんのオーナー(英国人)。先日、こんな事を言っていた。
「ポルトガルのIDもあるので先日、リスボンへ行ってきた。少し商売を始めてみたが確かに事は廻る。しかしVATなどの付加価値税やその他の税金で参ってしまう。そうなるとほぼ無税のマカオはやっぱり良いが、残念ながらここマカオでは今は仕事がまわらない。」
「そこで考えるのはポルトガルで商売をして決済はマカオだよ」と。自分もまったく同じ理由で、日本で動かし始めている訳で、考える事は皆同じだな、と。
さてこのpostで何を言いたいか?書いてある事を理解したいのであれば、その背景を。その数字を真実と決めたいのであれば状況を含めて分母を整えてから判断する事。
書いてある事を鵜呑みにするほどバカな事は無い。先日も米の提灯記事で有名なシンクタンクが大阪発表の夢物語をそのままリサーチした結果の様に書いている。
このモーニングスターってアナリストの会社はカネを出せば良い様に書いてくれる事で有名な会社。
— 🇲🇴GW_Marketing & Trading の中の人🐶🇯🇵 (@GWMT_Macau) July 10, 2023
WSJにも叩かれた事で有名。 https://t.co/31oBUVqrlV
この会社はWSJからもその飛ばし記事については吐き捨てる様な記事を書かれている。 有料記事なので中身を出せないが、興味ある方は読んでみてください。モーニングスターが記事を書いたと言う事は、誰かがカネを出したな?と理解するのが一般的。
それは確かにそうなんですけどね。その情報の大元が事実と異なっていて、問題の起点が真逆であれば、それは根本から違うハナシになるんじゃないですかね?と言うハナシ。