Photo: Masaki Fijimura
メディアの方が山上容疑者の言動をまとめてくれた。
それを読んでいると、いま現在日本の大手メディアが発信する人物像とは違う山上徹也容疑者の人物像が、自分の中で形成されつつある。
彼(メディアの方)は、山上容疑者は報道されている様な洗脳されたスナイパーや、精神的な病を抱えた上での犯行ではなく、その的確かつ冷静に世相を批判してる言動等から〝ネトウヨ〟ではないか?と言った。
また彼自身のツイートでは決して安倍元総理を完全否定していなかった記述が散見される。
ここで〝安倍政権〟と書いてある。容疑者自身の認識を知る由も無いが、この段階に於いて〝安倍政権〟とは一旦〝故・安倍晋三〟を含むと考えても大きく間違いはないだろうと私は考える。
また日本の大手メディアの報道を聞き、この便所の落書きのBlogを読んでいる方は、このツイートをどう読みますか?
もしTV等で言われている通りだとしたら、この様なツイートをするだろうか?罵詈雑言を発していてもおかしくないでしょ?
ここに私は報道の違和感を最大限に感じるのです。
*尚、このアカウントは関係者の調査によって本人のモノであると断定されている。
- そうだな。オレも母子家庭だった。但し貧困ではない。むしろ裕福だった。婿養子ではないが後継ぎとして母と結婚した父を自殺まで追い込んだ母方の祖父のおかげで。 Dec 07, 2019
- 三人兄妹の内、兄は生後間もなく頭を開く手術を受けた。10歳ごろには手術で片目を失明した。障碍者かと言えば違うが、常に母の心は兄にあった。妹は父親を知らない。オレは努力した。母の為に。 Dec 07, 2019
- 死んだ父は京大出だった。父の兄は弁護士、母は大阪市大卒の栄養士、母方の叔母は医者だった。そんな環境でオレは優等生として育った。オレの努力もあったが、そういう環境でもあったのだろう。 Dec 07, 2019
- 祖父にとってオレは何だったのか。出来損ないの父の息子か。オレは祖父に見捨てられない為に演じた。いや、母を殴る父の機嫌を損ねない事が始まりだったのか。 Dec 07, 2019
- オレは作り物だった。父に愛されるため、母に愛されるため、祖父に愛されるため。病院のベッドでオレに助けを求める父を母の期待に応えて拒んだのはオレが4歳の時だったか。それから間もなく父は病院の屋上からから飛び降りた。オレは父を殺したのだ。 Dec 07, 2019
- 幼稚園の頃から人との付き合い方は分からなかった。何故お前らはそんなに無邪気に、無垢に、あるがままでいられるのか。 Dec 07, 2019
- オレは道化ではないが、偽り続けたという意味で人間失格に他ならない。そんな偽りの上に立つオレが、祖父が母を殺そうとするのを目の当たりにして壊れても誰がオレを責められるのか。 Dec 07, 2019
- オレは事件を起こすべきだった。当時話題だったサカキバラのように。 それしか救われる道はなかったのだとずっと思っている。 Dec 07, 2019
- 最も救いがないのは、母を殺そうとした祖父が正しい事だ。オレは母を信じたかった。それ故に兄と妹とオレ自身を地獄に落としたと言われても仕方がない。 Dec 07, 2019
- 何故に母は兄のため、オレを生贄にしようとするか Dec 07, 2019
- 母を唆した韓国人によってかけられたオレのこの呪いは、善悪の彼岸 によってしか贖われない。理屈ではないのだ。そう、韓国人が日本人を憎むのと同じように。それがオレにかけられた呪いだ。 Dec 07, 2019
- 従兄弟は在日韓国人と結婚するという。何故オレをこれ以上苦しめようとするのか? Dec 07, 2019
- オレが集団としての韓国人を許すことはないし、それに味方する日本人を許すこともない。父と母と兄と妹と祖父にかけて。 Dec 07, 2019
- オレが母の嘘(およそ5000万か)に気付くのはそれから10年後、登記簿を眺めた時だ。 Dec 27, 2019
ここまでは深く自分の過去と向かい合っている。時に〝それ〟に怒りながら、時に〝それ〟に諦めを抱きながらを繰り返している。
そして次第にその〝それ〟の輪郭がはっきりしてくる。
メディアではそれが【母親】や【統一教会】と単純に括られているが、これを読んでいくとそうは思えない。
この【母親】の行為単体では無く、【母親】と【祖父】のあいだに生じた明確な問題が描かれている。
統一教会にお布施を繰り返す母親というよりは、その行為を繰り返す母親と祖父のあいだに生ずるそのあり方に、容疑者本人を含めたこの家族が翻弄されていると感じる。なぜなら〝母〟と言うキーワードと同等な数だけ〝祖父〟と言うキーワードが出て来るからだ。
そして容疑者本人も祖父からの信頼を勝ち得ようとし、そしてそれが叶わなかったと読み取れる心の模様が記されている。
日本のメディアはここを見落としていないか?
- オレが14歳の時、家族は破綻を迎えた。統一教会の本分は、家族に家族から窃盗・横領・特殊詐欺で巻き上げさせたアガリを全て上納させることだ。70を超えてバブル崩壊に苦しむ祖父は母に怒り狂った、いや絶望したと言う方が正しい。包丁を持ち出したのその時だ。 Jan 26, 2020
- 祖父はオレ達兄妹を集め、涙ながらに土下座した。自分の育て方が悪かった、父と結婚させた事が誤りだった、本当に済まないと。 Jan 26, 2020
- オレはあの時何を思えばよかったのか、何を言うべきだったのか、そしてそれからどうするべきだったのか、未だに分からない。 Jan 26, 2020
- 根本的に家族として崩壊したまま、現実は上滑りしていった。あの破綻以来、徐々に勉強は分からなくなって行ったが、それでも祖父が周囲に自慢できるほどの進学校には進んだ。入試後の気の抜けた雰囲気の校内で、沈み込むオレを見てクラスメイト達は入試に落ちたのだと噂した。 Jan 26, 2020
- 祖父はオレ達に土下座した後、懇願した。これ以上どうする事もできない、田舎に帰るから出て行ってくれと。この言葉はオレを縛り続けた。祖父を信じることができなかった。事実祖父は年に一度か二度、荷物をまとめるようオレに迫った。それからオレを守るのは、皮肉な事に張本人の母だった。 Jan 26, 2020
- 混乱し誤魔化し続けた現実のまま、ある日祖父は心臓発作で亡くなった。これまで祖父の目を盗んで金を統一教会に流していた母を咎める者はもういない。全てを手にした母は、韓国人が選民と信じる者にしか存在しない対価と引き換えに全てを引き渡し、そして言った。「祖父の会社に負債があった」と。 Jan 26, 2020
そして祖父が亡くなる。ここから山上容疑者にとって、ある人物像が急速に浮かび上がってきているのが読み取れる。
- 祖父は死後も辱められた事になるが、それを知るのはそれから10年後だ。ジョーカーは何故ジョーカーに変貌したのか。何に絶望したのか。何を笑うのか。 Jan 26, 2020
その後のツイートに人の心の中にジョーカーを意識する火が灯った事を感じさせる記述がある。
この中の鶴子は統一教会の韓 鶴子(ハン・ハクチャ)を指すと思われる。つまり明確に山上容疑者は韓 鶴子に何らかの報復や危害を加えたいという意志に駆られていたのは否定できないだろう。
そしてどちらかと言うと、自民・安倍政権を肯定的に捉えていた山上容疑者の考えが次第に異なる方向へ傾倒するきっかけが三浦瑠麗の記事だとされる声が出始めている。
そして山上容疑者は、三浦瑠麗のこのツイートで統一教会と安倍氏の関わり合いは〝深いモノだ〟と確信したのではないか?と考え、それまでの冷ややかながらも安倍政権を肯定していた流れとは異なる考えへ進んでいく。
*本来はツイートのリンクを貼りたいのですが、消されたりブロックされる可能性がある事。リンク先は既に見れなくしている等している為、スクショを貼ります。
統一教系への報復説はほぼ間違いないと断定できるでしょう。
そしてこの容疑者がネトウヨ気質であった事も否めません。
そしてそこから映画〝ジョーカー〟が少なからず影響した事も否定できないと思います。
が、しかし最後の6月末のツイートに至るまで、例の銃をキチンと準備していたとか、そう言う印象を得る部分が無いのです。
普通、こう言うケースでは自身のこれから起こすであろう犯行を誇示までは行かなくとも(その前に通報されて捕まっちゃいますから)、何か匂わせる事は良くあります。
「準備できた」
とか
「テストは成功した」
とかね。
そう言うの一切無く、淡々と来ているのが気に掛かります。
またツイートは6月30日が最後。以後、リツイートもありません。
従って大手メディアの報道がどうしてもすんなりと受け入れられないのです。
最後にココまでの話しの流れとガラリと変わりますが、安倍氏が奈良に向かった流れを記しておきます。
この件については次の機会に。
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