ついにマカオを利用する事で延命を図ったか?



 以前、起こった出来事で不思議な…と言うより、何か裏で企んでいるな?と言う疑問が三つあった。

一つはこのBlogで以前、お伝えしたこのpost。


 〝広東省珠海市の横琴地区をマカオに貸すよ〜〟と言うやつである。しかし税制面はマカオの方がはるかに優れており、マカオ市民の反応は
『…』だった。

 それで痺れを切らしたのか中央政府は〝facebookもTwitterもYouTubeも使えるよ〜〟とまで本気で言い出した。流石にこれには笑ったが、少なくとも本気で焦っているのは分かった。

 そしてもう一つがこのpostの中で触れているが〝反外国制裁法〟を採決直前で見送った事だ。これは何かあるな?と考えていた。今年の8月20日で香港・マカオは完全に中共の手に落ちるところだった。が、寸前で回避。これはいったい?と思っていた。

 
 香港をあそこまでしておいて、いよいよアウトか?と言う寸前での回避。議会で反対が出る訳でもないし、一体、何が?と思っていた。

そしてそのカラクリが発表された。それがこれだ。


なんと広東省の地方政府がオフショア債をマカオで発行すると言う、信じられない仰天プランを発表した。

廣東在澳門首次發行離岸人民幣地方政府債券

廣東省人民政府12日在澳門首次發行22億元離岸人民幣地方政府債券,票面利率為2.68%、期限3年。這是首筆在澳門本地簿記發行、登記托管並上市交易的地方政府債券

據了解,本次發債吸引了兩岸及港澳,以及巴西、澳大利亞和日本的機構投資者參與,最終獲得超過3倍的超額認購,發行取得圓滿成功。發行參與的投資者類型多元,分布範圍廣泛,充分展現各界對廣東省地方政府債券的認可,以及全球市場對廣東社會經濟發展前景的青睞。


  此次廣東省發行的地方政府債券為3年期一般債券,籌集資金將用於教育、科技、農業等領域。


廣東省財政廳廳長戴運龍表示,本次發債對於推進粵港澳大灣區建設,促進澳門經濟適度多元發展,深化粵澳金融合作有重要意義,有助於吸引國際投資者參與澳門債券市場建設,將進一步提升澳門金融市場的深度和廣度


  澳門特區政府表示,廣東省在澳門發行離岸人民幣地方政府債券,是粵澳兩地跨境金融合作的新突破。本次發行將有助提升澳門債券市場的廣度和深度,為澳門債券市場的穩步發展奠下更穩固的基礎,也將進一步豐富澳門離岸市場的人民幣金融產品,促進人民幣國際化。特區政府歡迎廣東省政府日後繼續以澳門作為平臺發債融資,進一步支持澳門債券市場發展。


本次債券發行的全球協調人、牽頭主承銷商——中國銀行澳門分行表示,廣東省在澳門發行離岸人民幣地方政府債券,是廣東省政府貫徹落實中央關於推進粵港澳大灣區建設有關決策部署的重要舉措,對於加強粵港澳大灣區融合發展、支持澳門經濟適度多元發展、推動澳門發展現代金融業都具有重要作用。


  中行澳門分行表示,廣東省政府這類具備準主權信用特征的高質量發行人在澳門發行債券,將會進一步提升澳門債券市場的國際認知度和影響力,帶動內地更多優質發行人考慮在澳門市場發債融資,吸引更多國際機構投資者認識和參與澳門金融市場。



報道を訳すと、

〝広東省人民政府は12日、22億元のオフショア人民元地方政府債権をマカオで発行した。債権は2.68%、期限で三年。これは中国の政府が初めて地方政府債券をマカオに管理を委ねる形で発行された債券である。

 今回の債券発行は中国と台湾、香港・マカオ及びブラジル、オーストラリア、日本の投資機構からの参加を得ている。最終的に当初の目論見の三倍の発行となった。発行は円満に成功し、今回の発行に関わっている投資側は様々な機関が参加し、広東省地方政府の債権を充分に評価している。
 そして世界のマーケットが広東省の社会の経済発展の今後に大きな期待を寄せている。
 今回の広東省発行の地方債は三年の一般債権である。募集した資金は教育・科学技術・農業の領域に充てるとしている。 

広東省財政庁のトップである戴 運龍は:

『今回の債券発行は大湾区の建設の推進や、マカオの経済の多様性の発展の促進、そして広東省とマカオの金融パートナーシップを深める事に重要な意義がある。これは国際投資機関がマカオの債券市場の建設に呼び寄せる動機を与える。それによってマカオの金融市場の深さや幅の広さを拡大する事に寄与する。』とコメント。 

マカオ政府のコメント:

『広東省がマカオでオフショア人民元債券を発行する事は、広東省とマカオの国境を跨ぐクロスボーダーの金融パートナシップの新しい突破口となった。今回の発行はマカオ債券市場の幅の深さと広さの幅を拡大する事ができ、マカオ債券市場の安定的発展に確固たる基礎を作れたと自負する。同時にマカオのオフショア市場の人民元プロダクツをさらに豊富にすると同時に人民元の国際化の促進に繋がる。マカオ特区政府は、広東省政府が今後マカオをプラットフォームとする事に歓迎し、その結果、積み上げられたマカオ債券市場を支持する。』 

今回の債券発行のグローバルコーディネイターとなる中国銀行マカオ支社のコメント:

『広東省がマカオで人民元の地方債権を発行すると言う事は、広東省政府が中央政府の目指す大湾区建設の重要なワンステップを果たす事になると言える。これは大湾区の融合・発展の強化、マカオ経済の発展の多様性のサポート。そしてマカオの現代金融業の発展にも重要な意義がある。この広東省の様な質が高く優良な債券の発行人がマカオで債権を発行する事は、マカオの債券市場の国際認知度や影響力を上げる事に繋がる。それによって内地の優良な発行人が債券発行の融資をするきっかけになるのではないか?と思える。もっと多くの国際投資機関に認知され、マカオの金融市場に入って来るのを呼び寄せる』〟

 ここからが私の意見だが、まず最初に〝開いた口が塞がらない〟と言うのが最初の感想。同時にポジティブな意見を言うならば、元々私の考えは広東省・香港・マカオが中国から独立してしまえば、世界一の経済圏ができると信じている。何故なら広東省は世界の工場であるし、香港はアジア一の国際金融都市であるし、マカオは世界一のオフショア経済圏である。そして同時にここの人たちは中央政府とは別の文化と言語、広東語を持っている。そして長きにわたり、英国やポルトガル、日本から学びパートナーシップを構築してきた、と言える。そこに台湾が加わり、現代中国の経済的基盤を作った事は疑う事のない、歴史的事実である。中央が出てくると話しがおかしくなる。

 ここで言っておきたいのは、日本の首長、姉妹都市だの交流だの言っているが、どこよ?神奈川県は遼寧省、埼玉は山西省。金無くてフラフラな連中から『トモダチアルネ!カネモッテハヤククルアルヨ!』と言われてるのに気が付かない。バカばっか。

 さて訳文の中に二カ所、下線を引いた。まず日本の機関投資家。色々考えたが、もしかしたら大和証券ではないか?と考えた。この時期に参入してきたのはこれでは無いか?と。外れたらゴメンだが。河野太郎家のビジネスを調べていた時に出てきた。証拠は無いが匂う。


ここから先はプロのジャーナリストに引き渡したい。出たらトクダネだ。

 そしてもう一つはこの資金を〝教育〟に充てる、と。これには、最近、ゆとり教育にシフトした中国である。強烈な違和感を覚える。

 疑問の三つ目は矛盾した言い方だが、広東省は今、爆弾を抱えている。それは恒大などの不動産業だが、その沈没寸前の喫水線を切ってしまっている会社はそのほとんどが深圳だ。従って深圳そのものが時限爆弾である事は間違いがない。

これらの詳しい解説は、この次にまた書きます。

ではでは。