噂はすぐに拡がり、この〝珠海横琴の運営権をマカオに渡す〟と言う情報はすぐに出てきた。
長いあいだ、得権益に守られた港(我々は総じてポートと呼んでいる)は中共とは言え、中々思うに任せない部分があり、結局は強引な手口で潰していかざるを得なかった。一番分かり易い例は香港。
ポートの運営と資金の流れは複雑怪奇で、ちょっと調べた位では絶対に分からないくらい、地下経済が最も発達した場所である。
名著〝サカナとヤクザ〟にもその地下経済が詳しくあるが、香港もまたとんでも無い金額の地下経済がポートを中心にまわっている。
*著者の鈴木智彦氏のTwitter account https://twitter.com/yonakiishi
これは何も中華圏に限った話しではない。なぜ横浜の藤木会長があそこまで強いのか?なぜ時の宰相にビンタを張れるのか?ポートの事はアンタッチャブルだからネット民は騒がないように!
話しをマカオに戻す。政府の発表によると、区分は第一線と第二線に分けられている。図の水色に塗られたところが第一線で、ここは完全にマカオの管理下で自治される。既にマカオ大学でそれが実行されており、その辺りの実績も評価されたと考えられる。
そしてオレンジの枠線の部分。これが第二線で、このエリアはマカオと中国が共同で自治するとされている。改めてGoogle Earthで確認してみた。Google Earthはちょっと写真が古い。
このニュースを見て、午前中、タクシーをすっ飛ばして実際に見に行って撮ったが、運河を挟んで反対側から見るとこの様な感じでインフラは整っている。
この中共とマカオの具体的な方針は別途noteに記載する。
この位置関係をもう少し詳しくするが、この緑の矢印がマカオと中国の境界線となる。そして自分の写真は黄色の矢印のポイントで、この方向で撮った。
橋と重なって見える比較的低い白い建物が入管。そして橋の向こうに見える団地の様なベージュの建物がマカオ大学(このマカオ大学は今でもパスポート無しで行き来出来る)。
さて今日のニュース、詳しくは前述した様に、noteに纏めるが、気になるポイントを記す。
マカオにある会社がプロデュースした製品は中国の会社のモノであってもmade in macauを名乗れる
流石にこれは朝から「?」だった。
国家がアナウンスする様な内容か?と訝った。そして答えはすぐに出た。昨年、米国政府がWHOに義務付けを命じた〝原産地表示の規定〟についての対抗策とすぐに分かった。
これにより、貿易上、米国の定めた関税或いは制裁関税の対象になり、中国本土はもとより、香港企業も大きなダメージを受けた。これを回避する為のものとはすぐに気が付いたが、これは流石に相手国が決める事なので、こちらがあーでもない、こーでもないと言っても仕方が無い事実だ。
なのに言った。
わざわざ…と思ったら、すぐにある事が思い出された。本来ならこの8月20 日を持って香港もマカオも国安法に関連する反外国制裁法が決議されるところだった。
これにより多くの国際企業は香港から退避する準備に入った。当然、私たちも同じく。
ところがこの法案は採択のその日、見事にひよった。流石にこれが決まるかも?と言う空気が流れた時、マカオに莫大な投資をしている外国企業が無くなった姿は想像が付かなかった。廃墟になるぞ…と言う印象しかなかった。
ここまでひよるか?と言う位、ひよった。
関係者の話として、中国は反外国制裁法の香港適用を20日に承認し、その後、香港のために修正が必要かどうかの議論を香港当局者に任せる方針だと報じていた。
それだけ、今の締め付けが中国にとって厳しいものだという事をこの事実を如実に示してはいるがしかし、日本政府にこれを正しく分析しているものがいるのだろうか?
それにしても今の今まで香港を散々破壊し、各国が怒ると〝あとは香港に任せた〟とは開いた口が塞がらない。法案を出したのが自分達なら、採決を見送ったのも自分達。で、『後の処理を宜しく』とは随分な連中である。
ともあれ、これは全世界に対して、些か印象が悪くなり過ぎた中国の顔をマカオの傘を借りている様なものであり、マカオの我々にとって悪い話しではない。『積極的に外国の優秀なソースを引っ張ってくる』と表明している。そう言えば西安で110年続いている漢方薬の製薬会社のオーナーから『マカオで会社作るから一緒にやってくれ』と半年ほど前に言われたが、これだったのか、と納得がいく。
詳細は後日、noteに纏めますが、このblogと同じタイトルでyoutubeを始めようとしています。けど内容的にはあくまでもイメージ映像で纏めようと。このblogとsetで楽しんで頂ければ宜しいか、と。
日本に有限会社が一つあり、この法人は現在、使っていないのだけど戦略研究所を作ろうかな?需要あるかな?