プレゼンで忙しく、あまり周りの事を見ている時間が無かった。
今回のプレゼンでのポイントはアジアマーケットで成功した会社がグローバルマーケットに出て行く時のカタパルトの構築だった。
これはともすると〝知名度を上げる〟とか、〝派手に(大きく)宣伝する〟とか、そう言う単純な路線に行きがちだが、それらの手法は一見、合っている様で実は本質的には全く違うし、間違えている。多くの日本企業が中国で失敗した原因がこれである。
今回のターゲットはズバリ〝2022年への助走〟だった。2022年にはコロナ禍は無くならないにせよ、ある程度の落ち着きを見せるだろうと予測し、本格的には2022年に大きなプロモーションを掛けるため、リサーチの年としての2021年にしましょう、と言うスポンサーとの話しが原点だった。
そこで今年は4レースをスポンサーをするのに〝この位ならチームに嫌がられないだろう〟と言う数字を弾き出し、まずはチームに話しを入れた。
するとその返事は『2022年以降も続ける気はあるのだろうか?』と言うポイントに絞って聞いてきた。
実はこちらの希望も最初からそこ(21年以降が本命)だった、と言うと『そうであれば、サイズは小さくなるが全戦貼りますよ』と言う決断をしてくれた。
そう。これは最初からプロモーションありき、ターゲットのスポンサーシップの話しだった。
話しは変わり、少し前にちょっと日本でゴタついた話しがあった。メーカーが参加台数を減らしている原因を作っている様な話しで伝わってきた。一般のファンはすぐに誤った方向に引きずられる。あろう事か、それでメシを食っているジャーナリストまで乗っかってしまっていた。
問題はそこでは無い。
要はモータースポーツを悪質な脱税と、マネロンに悪用している故に、メーカーがそこに気がつき排除の方向に動いたのだ。メーカーが気づく訳である。私でも気が付いているのだから。
いや、気が付いていると言ったら嘘になる。週刊誌の記者から『何か知りませんか?』と聞かれて初めて知ったのだ。あの手の週刊誌がどこから聞いたのか、それは分からないが、良くある話しで案外、金融庁や国税からリークしているのかもな?とも思った。
プレゼンの事があり、忙しかった為、少しだけ情報集取をすると「あー、なるほどね」と言う内容だった。
スポンサー費を8割バックするだの(これで出した方は脱税じゃん?)、金で運用しているだの…
それでシンガポールか。香港には口座があるだろうから、と、頭の中で点と点が線で繋がった。
『なんとか資料を手に入れられないか?』と問い合わせが来ていたので、とりあえず決算書を入手した。
私の是(ぜ)、
〝数字は嘘をつかない〟
と言う、そのものの内容だった。
ちょっと会社を経営しているか税理士や会計士が見たら一発の内容である。逆に言うと、この決算書を作った人物は〝かなりヘタクソ〟な人物である。
今回はA→B→Cのパズルのピースの〝B〟を見ているのだが、これ、当局に押さえられたら、AとCは確実にひん剥かれる書き方だった。つまり〝B〟の仕上げがあまりに不自然なのである。
こう言う連中にキチンとした取り巻きが付かないのは世の常だが、これが明るみに出る事で、全体が変な話しになるのだけはご勘弁と言いたい。まぁ、時、既に遅しか…